別冊 当て馬ならし
でも・・・どうしても
言わなきゃいられなかった。

それをいったら
心がぐちゃーーーってなって・・・
涙が出てきた・・・

怪我したとか淋しいとか
いっぱい泣いてきたけど

こんな気持ちで泣いたのは
あまりないから・・・
もうぐちゃぐちゃーってなって
机の上をがちゃがちゃーって
全部ひっくり返して部屋を飛び出した。

・・・・・走る走る・・・・
勝手知ったるあたしのお城のなかを
そして、おねぇちゃんもしらない
秘密の場所におさまった。

この前、庭師が猫が忍び込んで
ここにいるって教えてくれた場所

おねぇちゃんは剣の稽古で
いなかったから、
あとで教えてあげようって
思ってて忘れてた。

でも、それが今はよかった。

だれもしらない
・・・おねぇちゃんにもバレない。
・・・そう・・・思うと・・・

こんどは、淋しくて
・・・孤独でつらくなった・・・・

「ううううぇぇぇぇぇーーーー」
押し殺してたのに・・・声が出た・・・・
そうしたらもう止まらない
・・・・みつけてよーーーーって
言わんばかりに
ちょっとづつ
ちょっとづづ声が大きくなってもう、
かなりな大号泣だった。
< 31 / 122 >

この作品をシェア

pagetop