別冊 当て馬ならし
ファルゴアは基本的に身分の差は無い
と言っていい。

平民だから王族だからと言って
へりくだったり威張ったりしない。

それぞれの職業に誇り持ち
日々の生活を送る
そこに生まれる尊敬があるし
この国を支えているという自負が
国民にはあった。

これが、この国独特のものであることを
ルミナーテはよく言うけど

よくわからない。

だって、こうやって
同い年のセルヴァンは
顔見知りだから、
王宮のどこにでも入ってくるし
ベロンベロンに酔っぱらった
セルヴァンのお父さんを、
お上さんがズルズルひきずって帰るのを
何度も見たことがある。
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