別冊 当て馬ならし
「おねぇちゃん・・・もう・・・
 お嫁にいったら・・・
 帰ってこないのかな?・・・」
しくしく、めそめそするのを
セルヴァンは無言で
肩だけ貸してくれて
ほっといてくれる。
それをいいことに
小さいころのように
ワガママな甘えた泣き方をする。

もう、誰の前でも
泣ける歳じゃない。
しかも、自分でもわかってる
こんなくだらないことでって・・・

でも、泣きたいのだった。

セルヴァンが城内に
直しに出していた武器を収めに
来てた。

だから・・・・あたしは
・・・ここで、待っていた・・・

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