別冊 当て馬ならし
王を囲んで左に王妃右にベル
王妃の横にアル王子で
その隣がレヒューラ
ベルの横は私で・・・隣はラル

なに!?
もうこの周りが
周知の事実です的な感じの席順!

そんなこんなで
食事会は和やかに過ぎていく。

あくまでも私の回復と
レヒューラの慰労と言う態なので
交際宣言などの話は特に触れられず・・・
過ぎていく時間

食事の合間
ベルが王と王妃の相手をしてるので
私はそれを眺めていたら
膝に置いた手に何かかさわる
ん?って思ってみると

ラルの手だった

ぎゅっと握られて
・・・心臓がドキってする。
横をみると肩肘をついたいつもの
クール眼鏡ラル王子が王たちの会話を聞いてる。

でも、反対の手は
私の手を握ってる・・・

っていうか・・・
みんないる前で・・・
えっと机の下だけど・・・

あたふたしてたら
掌の人差し指の先の柔らかいところを
ふにふにと押してくる

その手持無沙汰で私の指で遊んでる感が
なんかきゅんときてしまう。

次の料理が来るまで、
ふにふにされてあたまくらくらして
王の話もなんにも頭に残らなかった。
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