別冊 当て馬ならし
「おねぇちゃんには
 幸せになって欲しいんだよ、
 あたしはおねぇちゃんの為に
 やめなよ!って言ったのに
 おねぇちゃんは
 あっさり受けちゃったんだよ」

「はぁー」
確実にため息になったセルヴァンを、
体を起こして睨みつける

その目線をしっかり受け止めた上で
「それは、お前の為だ。
 クゥねぇの為じゃない。 
 ベルが、淋しいだけだ。」
ピシャリと言い放つ
もう、本当にその通りですという結論。
言葉にする事が悔しくてできなかった

でも・・・それを
あたしの幼馴染は言葉にした。
「う・・あぁ!そうですよ
 子供ですよ淋しくて淋しくて
 ダダこねてるだけですよ!!!」
わかってる、わかってるよ・・・
でも・・・もやもやするんだもん
いろんな事・・・・

「わかってんなら、
 じゃ、成長のチャンスだな」
そういってカラっと笑った。
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