別冊 当て馬ならし
「自分が未熟だって
 わかんねー奴はいつまでたっても
 そこをうろついてばかりだ、
 未熟だって認めることで
 その部分を強化するのか、
 別の道をみつけるのか考えられる。
 止まらないで先に進むって
 事ができるんだなぁこれが・・・」
「まーたー、誰の受け売り?」
へへへ、って笑って
『親父だよ』って言う
でも、それが、もうすっかり
セルヴァン自体の
身になっている言葉だってわかる。
「それに、クゥねぇちゃんの物語だ。
 あの人はいろんな意味で
 つえーから・・・
 なんか大丈夫な
 気がすんだよなぁ俺」
うん・・・おねぇちゃんは
いつも未来をみている。
先をみる能力が
あるからかもしれない。
私よりちょっと先に
生まれたからかもしれない。
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