別冊 当て馬ならし
手首だけであたしの体を支えるセルヴァン
あたしは、自力で立って手を振りほどく

「お父さんより強くなってから
 最強名乗りなよ!!!バーカー」
そういってベーってアカンベーをして
その場を去る。
後ろでセルヴァンは笑ってる。

あたしの背中に大きな声が
いつもより強くかかる。
「ああ!いつか本当に
 最強になってやるぜ!!!」
そう宣言した。
あたしはやれやれって感じの
ジェスチャーを背中越しに送って
城の中に戻っていく。

最強の幼馴染・・・
いつもは、憎まれ口叩いて、
ふざけあって・・・
でも、いつも甘えさせてくれて
元気づけてくれる。

とっくの昔に自覚してる
『大好き』って気持ち・・・
・・・ずっと傍にいて欲しい。


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