別冊 当て馬ならし
何度も何度もフラれては、
何度も何度も立ち上がっていく
おねぇちゃん。

『ある意味つえー』って言った
セルヴァンは正解だと思う。

でも、帰ってきたら
一緒に毎回泣く。
一晩中、おねぇちゃんは、
相手国の王子のいいところを上げて
その国の素敵なところを言って
相手の女の子の可愛いところ言って
未来予知で見た幸せな未来を語って・・・

泣くんだ。

だから、あたしもお母さんも
お城のみんなは、もうおねぇちゃんを
甘やかしまくるのだ。

でも、そんな甘やかしに
甘やかされっぱなしにならないで、
またお見合いに行くのだ、あの姉は・・・

これが・・・さすがに7か国にもなると
・・・竜の呪いでも
かかってるんじゃないだろうかと
不安になる。
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