別冊 当て馬ならし
それを拭き飛ばすような
高気圧晴天ピーカンな声がする。

「お前も守られてるだろ」
何言ってるのって感じで笑ってる

「そうかな・・・」
「さらにだ、今お前は、
 親父さんにも
 御袋さんにも、
 俺にも守られてっからな」
ドキっとする。
いいのそんなこと言って
・・・自惚れちゃうよ

「おれは、最強候補の
 幼馴染だからな!」
「なに、その微妙な最強の名乗り」
あはははて自然に笑った。
「分をわきまえてんの!
 今に見てろってーの」
そういって、親指をたててニカッと笑う。

セルヴァンはこうやってあたしの
気持ちをたった一言で明るくしてくれる・・・

じゃ、またねって言って、
綺麗に食べてくれた
お弁当を持つ。

セルヴァンは「よっしゃ仕事するぞー」
って言って作業場にいく
振り返って、最強の笑顔が私に言う。

「弁当うまかったぞーまた食わせろよ」

・・・このまま時が
止まってくれたらいいのに・・・

そう・・・思わずにはいられない。
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