別冊 当て馬ならし
大股に構え、
全身から吹き出る闘気に
先方の魔物たちは怯んだ。

ただ、魔物らは止まらない。
第一陣がセルヴァンにと飛びかかる。

「だぁぁぁぁぁーーーっせい!!!」
横なぎに一閃
飛びかかった姿勢のまま、
後ろに飛ばされ砕ける様に
黒い霧になって魔物たちは消えた。

立て続けに二陣が飛びかかる。
素早く回転し、
鎚の柄で一匹を突く
同時に飛びかかった一匹は、
私の張った盾に阻まれ
攻撃は通らない。

地面に向かって振り下ろされた鎚の頭が
直撃した魔物を霧散させ、
周りにいたものを転倒させる。

そしてそこに、
再度回転しながらの一閃が入る。
小物たちは霧散する。

その時、セルヴァンを影が包んだ。
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