甘い唇は何を囁くか
運命の女を見つけたら、その女と身体を重ね、そして牙を立てる。
毒に冒された女が死ぬ前に、もう一度牙を、今度は女を仲間に変えるために牙を立てる。
そうすれば、その女ははれて仲間だ。
ただ、自分を仲間に変えた愛しい者のことは全て忘れてしまっている。
もう、愛し合った者を見つめる瞳ではない。
むしろ、憎しみ、憎悪、怒り・・・。
二度と、愛を語らうことなどできない。
「だけど、俺ならあいつを仲間に変えることができる。」
・・・
「何だと?」
「俺は、運命の女を仲間に変えなかった。だから、仲間に変えるための力だけは残っている。」
シスカは首を振って言った。
「意味が分からない。どういうことだ・・・?」
宗眞は立ち上がると、尻をぽんぽんと叩いて振り返った。
「ま、いいじゃんそんなことどうだって。どうする?俺が、あいつを喰えば、あいつはお前のことを忘れないで俺たちと同じ仲間になれる。おれは不老を失うけど、ま、俺なら爺さんになってもかっちょいいだろうし。」
語るつもりがないことはそれだけで分かった。
仲間に変えられる。
遼子と一緒に永劫の時を生きていける。
遼子とふたりなら・・・。
だが・・・。
宗眞はシスカを見下ろして微笑んだ。
「ま、仲間に変えるための一連の行動はとる必要があるってこと、お忘れなく。」
それはつまり・・・。
この男が・・・。
遼子と―。
遼子と身体を重ねると、いうことだ―。
毒に冒された女が死ぬ前に、もう一度牙を、今度は女を仲間に変えるために牙を立てる。
そうすれば、その女ははれて仲間だ。
ただ、自分を仲間に変えた愛しい者のことは全て忘れてしまっている。
もう、愛し合った者を見つめる瞳ではない。
むしろ、憎しみ、憎悪、怒り・・・。
二度と、愛を語らうことなどできない。
「だけど、俺ならあいつを仲間に変えることができる。」
・・・
「何だと?」
「俺は、運命の女を仲間に変えなかった。だから、仲間に変えるための力だけは残っている。」
シスカは首を振って言った。
「意味が分からない。どういうことだ・・・?」
宗眞は立ち上がると、尻をぽんぽんと叩いて振り返った。
「ま、いいじゃんそんなことどうだって。どうする?俺が、あいつを喰えば、あいつはお前のことを忘れないで俺たちと同じ仲間になれる。おれは不老を失うけど、ま、俺なら爺さんになってもかっちょいいだろうし。」
語るつもりがないことはそれだけで分かった。
仲間に変えられる。
遼子と一緒に永劫の時を生きていける。
遼子とふたりなら・・・。
だが・・・。
宗眞はシスカを見下ろして微笑んだ。
「ま、仲間に変えるための一連の行動はとる必要があるってこと、お忘れなく。」
それはつまり・・・。
この男が・・・。
遼子と―。
遼子と身体を重ねると、いうことだ―。