甘い唇は何を囁くか
俺はもう寝る

って、言われてそのまま放置。

そりゃ・・・

私が、悪いんでしょうね。

この場合。

遼子はソファーに腰掛けて悶々とまた考え込んでいた。

このまま帰る・・・?

シスカのところへ・・・ううん、それじゃ駄目でしょ。

だって、こうしないと私はシスカのことを忘れないままヴァンパイアにはなれないんだから・・・。

とにかく・・・ちゃんと覚悟を決めよう。

そうよ、さっきはあんまりにも突然だったから―。

だから、ちょっと心がついていかなかっただけ。

シャワーよ。

シャワー浴びよう。

コテージだもん。

ついてるよね、シャワールーム。

すっくと立ち上がり、こくりと頷く。

そして、寝室にいる宗眞を見遣って、シャワールームへと移動した。
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