甘い唇は何を囁くか
宗眞の言う台詞を鵜呑みにするわけじゃないけれど、正直言ってこんなふうに迫られるのは嫌いじゃない。
もともと、草食系男子にはあまり魅力を感じない方で、だからこそ、あんなキスを受け入れてしまったのかもしれないけれど―。
一巡している間に、目の前に宗眞の顔があって遼子は飛び退いた。
「何してんのよ!」
宗眞はきょとんとして言った。
「いや、まだ何もしてねぇよ?」
「しようとしてたでしょ!」
宗眞は両肩をオーバーなぐらいクイッと上げて言った。
「別にいいじゃん、減るもんじゃなし。あのオッサンとは濃厚なやつかましたんだろ?」
「そういう下品な言い方はしないで!」
「どうせ、日本語が分かる奴なんていないって。」
確かに、そうかもしれないけれどそういう問題ではない。
遼子はそっぽを向いて、腕を組んだ。
そうは言っても宗眞のおかげで、今朝までのもんもんとした気持ちも少しは晴れた。
宗眞と付き合うなんてことは、まず考えられないけれど…。
「な、腹減らね?飯食いに行こうぜ。」
そう言われて、宗眞の顔を見遣る。
確かに、-イケメンには相違ない。
それに、迫られると胸もドキッとする。
それは事実。
でも、-違う。。。
何が、違うのかって言われてもその理由を答えることはできないけれど、遼子の身体の中のどこか奥深く、自分でも知らないような場所にいるもう一人の自分が言う。
ソウジャナイ。
宗眞ジャナイ-。
もともと、草食系男子にはあまり魅力を感じない方で、だからこそ、あんなキスを受け入れてしまったのかもしれないけれど―。
一巡している間に、目の前に宗眞の顔があって遼子は飛び退いた。
「何してんのよ!」
宗眞はきょとんとして言った。
「いや、まだ何もしてねぇよ?」
「しようとしてたでしょ!」
宗眞は両肩をオーバーなぐらいクイッと上げて言った。
「別にいいじゃん、減るもんじゃなし。あのオッサンとは濃厚なやつかましたんだろ?」
「そういう下品な言い方はしないで!」
「どうせ、日本語が分かる奴なんていないって。」
確かに、そうかもしれないけれどそういう問題ではない。
遼子はそっぽを向いて、腕を組んだ。
そうは言っても宗眞のおかげで、今朝までのもんもんとした気持ちも少しは晴れた。
宗眞と付き合うなんてことは、まず考えられないけれど…。
「な、腹減らね?飯食いに行こうぜ。」
そう言われて、宗眞の顔を見遣る。
確かに、-イケメンには相違ない。
それに、迫られると胸もドキッとする。
それは事実。
でも、-違う。。。
何が、違うのかって言われてもその理由を答えることはできないけれど、遼子の身体の中のどこか奥深く、自分でも知らないような場所にいるもう一人の自分が言う。
ソウジャナイ。
宗眞ジャナイ-。