secret act Ⅱ
私もそう思う。きっと、同一人物....
理由なんてはっきりしたものはない。
自分の何かが" 同一人物 "と言っている。
だから、最初から" 同一人物 "か確かめる為じゃなく、" 誰なのか "を掴むため期待した.......ダメだったけど。
「お前がそう思う理由は?」
飛翔さんの声で翔貴さんを見た。
翔貴さんはなぜそう思ったんだろう....
確信めいた言い方だったけど。
「裕美のそばにいた男。
下にいたやつらは急所に一発。
それとは違いそいつは顔と手は血だらけで、それ以外に傷はなかった。
恐らく裕美に触れた場所。
それに、裕美の周りだけは綺麗だった。
状況を考えると、不自然なほどに....
それは執着、独占欲、神経質を思わせた。
" 俺のものに触れるな。汚すな。 "とね。
それに付け加えて" 婚約者 "と言った男。
──裕美から聞いた5年前の男と重なった。」
ゾクッと背筋が粟立った。