secret act Ⅱ
黙り込む2人。
「まぁ、混乱するだろうな。
会ったのは1回。俺も話さなかったし他の奴から聞く噂だけで、今まで素性を隠してたから一致しなくてもしょうがねーよ」
飛翔さんが2人見ながら苦笑した。
彼らの中ではそれぞれが一人の人間として存在していたのだろう。
それをいきなり同一人物と言われても戸惑うだろう。
それでもここに居る為には" 私 "を認めてもらわなくてはいけない。
今だ何も言えない状態の2人に私は話しかけた。
『あの、お名前を教えていただけますか?』
そこでやっと我に返ったのか
「あ、すいません。榊圭吾(サカキケイゴ)と言います。」
「私は、西征二(ニシセイジ)です。」
名前を教えてくれた。
榊さんは30後半ぐらいの強面で根っからの極道な感じ。
西さんは30前後で眼鏡をかけ何処かの社長の秘書でもしてそうな真面目な感じ。