帰宅部の山倉です
「ほら、あーちゃん
 謝って」

友くんは私を責めるようにみつめた

「...え」

友くんの後ろにいたみくる殿は

私を見てクスリと笑った



「――――――――――っ」

私は耐え切れなくて走り出そうとした

「あーちゃん!?
 待ってよ」

だけど手首を掴まれてしまった

もう耐え切れなかった涙はボロボロと

流れ出てしまった

「嫌い、」

思ってもみなかったことを

口にして手を振りほどいて

その場から走り去った

ただなぜか友くんの悲しそうな

驚いたような顔が記憶に焼きついて

離れなかった
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