僕の行方
呉汰と湯島は同じクラスでしかも隣りの席であった。

呉汰たちのクラスは生徒数が40人である。

クラスの2/3ぐらいが男子なので、
後ろの方は男子で隣同士になる。

呉汰は後ろの窓際の席だった。


お昼時間、高校生活始めてのお昼。

クラスの人たちは知らない人ばかり……。

「一緒にお昼食べよう。」

呉汰が誰と食べるか悩んでいたら、
隣りの湯島が声をかけてくれたのだ。

「あ、うん。」

嫌だなんて言えないから、
仕方なく…天敵、湯島と食べることにした。

「お弁当なんだね。」

「まぁ~、乃木坂くんは?
 あれ?お弁当、授業中に食べて…。」

湯島は3限終わりの休み時間、
トイレに急いで行き急いで帰ってきたと思ったら、
席に着いたとたん、
お弁当を広げモリモリ食べ始めた。

そして、そのまま授業が始まった。

が…湯島は教科書を立て、
その影で食べ続けていたのだった。
「うん、成長期だかなんだかで、
 腹減ったら食べないと気がすまないタイプでさ。
 弁当食べちったから、コンビニで買ってくるわ。」

湯島はダッシュで教室を後にした。

(意外と男とでも話しやすい感じだな)

呉汰はそう思った。

もう呉汰の中では湯島はいけ好かない奴となっていたため、
顔が良くても、性格は女とばっかり遊んでいるようにしか、
思えていなかった。

暗い呉汰には話かけることないと思っていた。

勝手な想像であった。
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