ボランティア
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ある日、いつもの時間になっても和波さんが帰ってこなかった
今日はバイトじゃないはず…
そもそも、急にバイトになったり、大学の友達と呑みに行くことになった時はLINEをくれる
…私からLINEしてみる?
でも、もしバイト中だったり、友達と楽しく呑んでる最中だったら迷惑だよね…
1人きりの和波さんの家…
あたし、和波さんの家に居たい訳じゃない
和波さんが居る空間に、あたしも居たいだけなのに…
キュッとスマホを握る
あぁ…駄目だ
どんどん欲が出てきてる
今の状態もミラクルだってのに…
ただの居候の分際で、彼女みたいな気分になっちゃ駄目だ
ブンブン頭を振って、今までの思考をリセットし深呼吸した
きっと、色んな付き合いがあるだろうし、和波さんが帰ってきたときに笑顔で「お帰りなさい」って言おう!
しかし、そんな私の気合いとは裏腹に、30分後には夢の中に旅立っていたのだった