ボランティア
甘く激しい時間は早く過ぎ、時間が足りなく感じるほど
部屋に響く二人の息遣い
立ち込める雄雌の匂い
「…もぅ…お腹いっぱいれす」
「フッ…じゃあゆっくり寝な?」
頭を撫でてやると蘭はすぐ意識を手放した
……………………
………
俺達はそれぞれ大学を卒業し、お互い自分の進みたい分野の会社へ就職した
俺は大手の広告代理店へ
蘭は保母さん
俺はやっと仕事のノウハウが身に付き始め、任される割合が増えてきて仕事が楽しくなってきた所
蘭は…変に言動が大人びてる園児に、毎日タジタジらしい
何となく容易に想像できてしまうのが面白い
これから先、いろんな事があるだろうけど、蘭となら乗り越えられる、蘭をずっと守っていきたいと思うんだ
「…和波さん?何か楽しいことありました?」
『南戸さーん、南戸蘭さん、1番診察室にお入り下さい』
看護婦さんに名前を呼ばれ、俺と蘭は席を立った