ただしイケメンにかぎる。
席替え後、初の休み時間。

「麻子!」

知奈美においでおいでされて知奈美の席に向かった。

知奈美の前の席は蘭ちゃんだった。

二人してニヤニヤしてる。

「片桐とめっちゃ喋ってたじゃん」
「なっ、や!そんな喋ってないよ!武田君とのが喋ってたよ!」

動揺を隠せない私に二人はグイグイ質問責め。

「ファンとか言ってる場合じゃなくなってんじゃないの?彼氏にしたい!とか?」
「そ!そんな厚かましいこと思ってないもん!それに彼女…いるんじゃないかなぁ…?」

自分で言ってて切なくなる。

そりゃあ好きなのは顔だけだし、

ただ、片桐ファンってだけだし…

って自分に言い聞かせてるだけ?

好きになるの、自分でストップさせてる…?

「まぁ、彼女いるかもね、あんな感じだし?」

知奈美が指差す先を見てみると…
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