ただしイケメンにかぎる。
花房さんが、片桐君の後ろから覆い被さるように抱きついてた。

片桐君は何でもないかのように笑ってた。

周りにも女子は集まってて、他のクラスからも可愛い子が近くにやってくる。

やっぱり、イケメンはあぁじゃなくっちゃ!

私みたいな日陰女子…

「麻子ー…ショックだよね…」
「え?いや、イケメンに可愛い子が寄ってくるのは仕方ないよ!」

蘭ちゃんの問いに平静を装って返事した。

キラキラした男子にはキラキラした女子が付き物。

当たり前の光景。

そう思い聞かせてた。

「あのね、麻子…」

蘭ちゃんが言い出しにくそうに話し出した。
知奈美の顔を見ると、もう知ってます!みたいな顔してた。

「耳貸して!」

そう言われて蘭ちゃんの口元に耳を寄せた。

「わたし、タケが好きなんだっ…」
「えーーーーー?!」
「しーーー!!」

蘭ちゃんの突然の告白にビビって大きな声でちゃった。

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