ただしイケメンにかぎる。
それから片桐君は授業中ずっと私の方を見ては笑ってた。

失礼な話だし、見たいのは私の方なのにズルい…

授業に集中できないままチャイムが鳴って終わってしまった。

「ヤス何笑ってたのー?」

後ろから花房さんの声が聞こえた。

「こいつ工藤で遊んでるんだよ」

そう答えたのは武田君でした。

「え?麻子ちゃん?なになに?どーやって遊ぶの?」

花房さんは武田君にそう答えると、定位置に着くかのように片桐君の背中にもたれかかった。
武田君の目が花房さんの胸元にいく。

「別にあそんでねーよ?な?麻子」
「なっ!っ…!」

早速の麻子呼びに恥ずかしくなって私はその場から逃げた。
あからさま過ぎて恥ずかしくなる。

知奈美のところに行っても、

「急展開じゃん麻子!」
「もー!やめてよ!」

好きになる…

名前で呼ばれるなんて好きになるの止められないよ…
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