ただしイケメンにかぎる。
花房さんだった。

「悠里のはなんか信用できねー」
「どーゆーことっ?!」

片桐君も満更でもない顔で花房さんとやり取りしていた。

胸の奥がギュッとなるのを堪えて、武田君に早く渡そうと必死で書いた。

「書けた!蘭ちゃんありがとう」
「お!じゃあ次タケだね。」

武田君の机の前の席に座る蘭ちゃん。
二人、うまくいくといいな。

「はい、じゃあ麻子のは俺がもらうね。」
「は?えー!ちょっとちょっと!」
「うるせーだまってろ」

私のちょっとちょっと攻撃も効かず、片桐君にさっとノートを取り上げられた。

「あたしの良かったのにー」
「だからお前のは信用できねーって」
「何それっ!」

ほっぺを膨らませて怒った顔する花房さん。

可愛いなぁ…この二人、ホントお似合い。

付き合ってるのかなぁ…

「はい、ありがと」
「…どういたしまして。」

どんな些細なことでも絶対ありがとって言ってくれる片桐君。

もう、気持ちの制御が効かないくらい惹かれてた。
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