ただしイケメンにかぎる。
「あー!隼人先輩!さよーならー!」
「おぅ!またな!」

1年生?の女の子が隼人に声を掛けた。
サラサラストレートの髪に華奢な身体つき。
ぱっちりな目の他のパーツは控えめで、可愛らしい子だった。

「あいつマネージャーなんだ」
「へぇ…可愛い子だね」
「そーかぁ?アホだけどな!」

って隼人は笑いながら言った。

隼人は誰にでも優しい。

いい人。

典型的な中身イケメン。

彼女としては、誰にでも親切で優しい彼氏は自慢でもあるけど、誰にでもいい顔してるみたくて少し妬ける。

それから下駄箱に向かうまでいろんな人に声を掛けられる隼人だった。

自慢な反面、男女関係なく「隼人!」って呼ばれてるのは何だかモヤモヤした気持ちが胸に引っかかる。

靴を履き替えて門を出た。

久しぶりに一緒に電車に乗る。

駅までの道も私1人がドキドキしてるみたいだった。

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