ただしイケメンにかぎる。
そう、このクラスの席替えは机の移動はしない。

自分の荷物だけを持ってその席に移動する。

つまり、今、片桐君が座っている席に、今度は私が座るのだ。

ニヤニヤするのを抑えきれなくて俯きながら席に戻った。

ふと顔を上げると、知奈美がニヤニヤしてた。

その顔を見て自然と笑顔になる私。

たかが席。

前に座ってたからって片桐君に近づけるわけじゃないけど、それだけでも嬉しい。

私は重症かもしれない。

「麻子18だったんだねー!片桐君のとこじゃん!」
「そうなのー!」

蘭ちゃんも私が片桐ファンであることを知っている1人。

そう、私のこの思いは恋愛感情じゃない。
ファン心理なのだ!

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