ただしイケメンにかぎる。
「はい、移動してー!」

先生の声で全員が荷物を持って移動し始める。

私はドキドキしながら片桐君が座ってた席へ向かう。

「良かったじゃん!」

私が片桐ファンだって知ってる友達たちがみんな声をかけてくれるもんだから、私の心拍数はきっと測定したら大変なことになるんじゃないかってくらい上がっていた。

荷物を机の上に置いて椅子に座る。

まだ、片桐君の温もりが椅子に残っていた。

「あ、ごめん工藤。ちょっと退いて?」
「へ?あっ!はい!」

私は慌てて立ち上がった。
かかかか片桐君が話しかけてきたーーーー!!!!

「そんな立ち上がんなくてもいいけど。」

片桐君は私を見て笑いながらそう言っては机の中の教科書たちを一斉に引き出した。

か…かっこいい…かわいい…

笑顔が可愛すぎて、話すとかっこよすぎて、どうかしてしまいそうな気持ちを抑えるのに必死だった。


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