君と私の90日
俺が着いた目的地は、大きな病院だった。
「病室は…」
姿は見えないが、廊下を歩いていると
『618 中村』とあった。
ガラガラ…
「えっ」
「…あなた、天使さん?」
ドアを開こうとしたら
先に開かれて、中から出てきたのは…
「そっか、私…」
優しい笑顔で、ほんのり茶髪の
整った顔をした女子だった。
「あっ、中に入ってください。
お茶とか飲みますか?」
動揺しているのか分からない態度で
俺の手をぐいぐいと引っ張った。
小さな個室で、
ベットの横にある小さな椅子に
俺は座らされた。
「昔、同じ病室だったおばあちゃんから聞いてました。
死が近くなってきたら天使さんのお迎えが来るんだよ、って」
「いやっ、俺は天使なんかじゃ…」
大体、天使と死神とは役割が違う。
天使は天国で転生するまでの世話係だ
「あれ?そうなんだ…」
クスクスと楽しそうに笑う。
俺は首をひねった
「どっちにしろ、私は近々…」
死んじゃうんでしょ、と
彼女は困った顔で笑った。
その笑顔は美しいような、
悲しいような
よく分からない笑顔だった。
「病室は…」
姿は見えないが、廊下を歩いていると
『618 中村』とあった。
ガラガラ…
「えっ」
「…あなた、天使さん?」
ドアを開こうとしたら
先に開かれて、中から出てきたのは…
「そっか、私…」
優しい笑顔で、ほんのり茶髪の
整った顔をした女子だった。
「あっ、中に入ってください。
お茶とか飲みますか?」
動揺しているのか分からない態度で
俺の手をぐいぐいと引っ張った。
小さな個室で、
ベットの横にある小さな椅子に
俺は座らされた。
「昔、同じ病室だったおばあちゃんから聞いてました。
死が近くなってきたら天使さんのお迎えが来るんだよ、って」
「いやっ、俺は天使なんかじゃ…」
大体、天使と死神とは役割が違う。
天使は天国で転生するまでの世話係だ
「あれ?そうなんだ…」
クスクスと楽しそうに笑う。
俺は首をひねった
「どっちにしろ、私は近々…」
死んじゃうんでしょ、と
彼女は困った顔で笑った。
その笑顔は美しいような、
悲しいような
よく分からない笑顔だった。