夢見る、私




血は苦手だ。

だけど

「……お兄さん、大丈夫?」

タオルを渡してしゃがみこんで不良さんを見れば泣きそうな顔をしていた。

「…大丈夫だよ。あそこの手術室は成功するよ。」

「………んでだよ。」

そう言った私に不良さんは少し複雑そうな怒っているような顔をした。

「だって私、ここに十四年いるし。分かるよ。」

そう言えば、不良さんは驚いた顔をした。



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