『生んで終わりじゃねーのよ』 出産・育児 働くオバちゃんの奮闘記
母ちゃんが孵化(ふか)した
母ちゃんやっと孵化しました、って意味が分からないですよね。


三上は小学生の頃からずーっと本を読む事が大好きでして好き過ぎる余り、登下校時には二宮金次郎のごとくランドセルを背負いながら本を読んで歩いていた程で。


え? 事故によく遭わなかったなって? そのへん案外器用だったらしいです。


まあそれはさておき、小学校卒業時の文集にも


『なりたい職業』


として作家を上げている程、とにかく作家になりたかったワケですよ。


で、高校時代には自作の小説を某大手出版社の少女向けライトノベルの公募へ出してみたりしてたんです。


当時もちょっと前くらいまでの携帯小説ブームと同じく、そこの公募への応募数は凄まじく、おまけに本好きな高校生がチョボチョボ書いたレベルじゃあかすりもしない始末。


更につまらない女子校での高校生活をエンジョイする為、学校内での奇行にいそしんだり、ヲタ友と放課後や休日にお出かけしたり、家の稼業でこっそりバイトして稼いだりと忙しくなり、いつしか書く事も忘れて大学受験にも当然のように失敗。


でもってなんとなく入学した専門学校で料理人を志したりなんかした為、読む時間はあっても書く事までは気が回らなくなり……。


それでも結婚直前あたりで応募した作品が二次審査まで進んだりはして、何となくもう少し頑張ればなれるかも知れないんじゃないかと思ってたら結婚して、妊娠して出産。

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