蒼空に奏でる詩
下を向いて、胸の辺りを強く掴む。
「……?
種田、どうかしたのか?」
下を向いた私を不思議に思ったのか、葉山君が心配そうに尋ねてくる。
でも私は痛みのせいでなんの反応も出来ない。
でも心配をかけないためにも、返さなきゃダメだと思って無理に言葉を発する。
「っ、だい…じょぶ……」
途切れ途切れのその言葉が余計に彼の心配を煽ってしまったのか、彼が伏せていた体を起こした。
どうするのかと不思議に思っていると、体がフワリと宙に浮いた気がした。
「先生!
種田、体調悪いみたいだから保健室行ってくる!!」