蒼空に奏でる詩
「気にするなって!」
「葉山が連れてきてくれたの?」
葉山君の言葉が聞こえた後に、さっきの女の先生が仕切りのカーテンを開けて入ってきた。
「種田さ、胸の辺りを押さえて苦しそうにしてたから連れてきたんだ」
私の代わりに、葉山君が先生に事情を説明してくれた。
「なら、この授業の間は休んで、良くならなかったら早退した方が良いかもね」
とりあえず、様子を見ようか。と先生は微笑んだ。
「なら、先生はこっちにいるから何かあったら呼んでね。
葉山は早く教室に戻りなさい」
先生はそう言うと元居た場所へ戻っていった。
「なら、俺も戻るかな」