蒼空に奏でる詩



「っ、危ねぇ……!!」



目を閉じて真っ暗な中、聞こえたのは葉山君の声。


“バンッ”と大きな音がした。

でも、私の体に痛みはない。


私はそっと目を開く。



「……!! 葉山君っ!」


目を開いた私の目の前に居たのは左手を押さえて座り込んでいる葉山君だった。


「あ~、カッコ良く助けるはずだったのに失敗しちまったな。カッコ悪ぃ……」


なんて軽く笑いながら話している葉山君。


「は、葉山君……手……」


「大丈夫なの?」そう言おうとした私の言葉は葉山君によって遮られる。


「投げるの気を付けろよな!
俺のこのキレイな顔に傷が付いたら、おヨメに行けなくなっちゃうだろ!!」


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