蒼空に奏でる詩
「“突き指”だね、2本とも。
あんまり痛みが続くようだったら病院に行ってもらって、無茶はするなよ?」
先生はそう言うと、使った道具を片し始めた。
「治療も終わったし、一応体育館に戻っとけよ~」
先生はそう言うと、職員室へ向かった。
私達も体育館へと戻っていく。
「なぁ、種田」
2人で歩いていると突然、葉山君が声を掛けてきた。
「どうかした?」
「あ、いや……たいしたことじゃ無いんだけどさ、よく俺の怪我に気が付いたなって言う……」
なぜか気まずそうに話す葉山君に私は笑ってしまう。
「何で気付いたかって言ったら、葉山君の事をずっと見ていたからだよ?」