蒼空に奏でる詩
「~っ、種田行くぞ!!」
いつの間にか、試合をしていた2クラスまで手を止めてこちらを見ていたことに気付いた葉山君は私の手を引いて走り出す。
でも、体育館を出たくらいで走るスピードを緩めてくれたからそこまで苦しくは無かった。
そんな事よりも、今の私の頭の中はさっきの葉山君の言葉でいっぱいだった。
……葉山君が私のことを好き?
夢じゃなくて、現実??
それを告げられて私はどう思った?
私は……嫌じゃなかった。
むしろ――、「……だ? 種田っ!!」
「あ、な何? 葉山君」
考え事をしてたからか、反応が遅れちゃった……。