蒼空に奏でる詩
~授業~
「で、あるから……」
カカッと黒板に数式を書いていく先生。
私もノートを取りつつ解説を聞く。
ふと隣を見たら机に伏せて寝ている葉山君。
その寝顔が可愛くて思わずクスリと笑ってしまう。
「よし、じゃあこの問題を解いてもらおうか……」
その先生の言葉に慌てて前を向くと、寝ている葉山君に気が付いたのか、先生が教科書を丸めながら近付いてきた。
「は、葉山君!
起きて!!先生が怒ってるよ!!」
コソッと耳元に言葉を掛けるけど葉山君は全然起きてくれない。
「葉山ぁ……!!」
気付いたときには、もう先生が葉山君の机の隣に来ていた。