ガーディスト~君ヲ守ル~
その時、隣の別室から根本の罵声が聞こえた。
「ワシは知らんぞ!! 何も知らん!!」
そして勢いよく扉が開く。
「とにかくワシを護衛しろ! アイツを追い出してくれっ…金ならいくらでも用意する!」
根本は少ない髪を振り乱して言った。
根本の罵声は、つぐみがいる別室にまで聞こえたようだ。
つぐみは恐る恐るドアを開け、様子をうかがっている。
「あの…」
「ああ、すみません。驚かせてしまって…大丈夫ですよ、書けましたか?」
にっこりと笑顔で応対する護。
祐司はお茶を持って別室に向かった。
そしてつぐみが記入した用紙にサッと目を通す。
「24時間警護を希望ですね」
「はい…」
「詳しく聞かせていただけますか?」
つぐみは俯きながらゆっくりと話し始めた。