ガーディスト~君ヲ守ル~
「話はもういいでしょ、早くしないと、この人が起きちゃう…」
部屋の扉を開けようとする『つばき』の腕を、祐司はとっさに掴んだ。
「はな…」
「俺も探す」
「え?」
「あんたの身体、一緒に探してやるよ。
じゃないとこっちも困るからな」
「…」
「だから勝手に出歩くな。俺には依頼人を守る義務がある」
『つばき』は祐司をじっと見つめた。
「…あたしの話、信じてくれるんだ?」
「あぁ」
瞬間、『つばき』の表情が和らいだ。
「嬉しい…。あたし、ほんとは心細かったの…突然こんなふうになっちゃって、訳が分からなくて…ずっと怖かった。
だからやっと話せる人がいて嬉しいよ」
そう言いながら『つばき』はフッと微笑んだ。
祐司は一瞬ドキッとする。
「…」
「どうしたの?」
「いや…」
(この俺が、一瞬見とれた?
ありえないだろ…)