ガーディスト~君ヲ守ル~
警戒心のなくなった『つばき』を、祐司は優
い眼差しで見つめた。
(こうやって見ればただの普通の女の子だ。『つばき』や東さんのためにも、早く解決しなければな…)
祐司は護に近寄ると、肩をゆすろうとした。
「あ、待って!」
「?」
「ね…二人でデートしない?」
「は?」
突拍子もない発言に、祐司は顔をしかめる。
「なんていうか…人とこうやって話したの久しぶりだから、ちょっとテンション上がったっていうか…」
「…」
「ほら、あたし、死んでるかもしんないじゃん? だったら今のうちにデートとかしておきたいな~って…」
「まだ死んだって決まったわけじゃないだろ
。それに身体を先に探すのが先決だ」
「そうだけど…」
『つばき』はシュンと小さくなった。
捨てられた子犬のような表情で祐司を見つめる。
「……わかった、付き合ってやるよ」
仕方なく祐司がそう言うと、『つばき』の表情がパアッと明るくなった。
「やった! デートだ!」
「ただし、身体を探しながらだ。気付いたことがあったらすぐに言えよ」
「うんうん♪」
(調子狂うな…)
気持ち良さそうに寝ている護を残し、祐司と
『つばき』は部屋を後にした。