MOONLIGHT【番外編~ウエディング、新婚旅行!?編】
「はい。」
と、新婦の控え室から返事があり、ドアをあけた。
そこにはウエディングドレス姿の新婦。
物凄く驚いた。
実は、初対面で。
今日はじめに挨拶にきたんだけれど、既に着替え中だったため、挨拶は後になったのだった。
「あ、あのっ。ウエディングプランナーのオフィスBlue-Tの青木です。ご挨拶が遅くなりました。本日は、おめでとうございます。よろしくお願いいたします。」
そう言って頭を下げたけれど。
心臓がバクバクしている。
新婦、葉山様は。
信じられないくらい、美しい人だった。
だけど、あり得ないことに振り返ったその顔の・・・。
その口には、くわえタバコ!?
驚いた。
ウエディングドレスに、くわえタバコって・・・。
だけど、慌てて葉山様はタバコを揉み消した。
そして。
「こちらこそ、宜しくお願いいたします。急なことで色々ご無理をいいました。その上、打ち合わせにも顔を出さず、大変失礼しました。」
その人は、綺麗な言葉づかいで、綺麗なお辞儀をした。
完全な、私の誤解だったと思った。
だって、凄く、幸せそうに笑ったから。
何か胸の痞えがとれたようで、ホッとして、お辞儀をして部屋をでようとした時。
「青木さんって、将の同級生ににているんですって。結婚情報雑誌でたまたま青木さんの紹介記事が載っていて、それでオフィスBlue-Tさんにお願いしようって決めたそうですよ。」