MOONLIGHT【番外編~ウエディング、新婚旅行!?編】
不意に、声をかけられ、またその内容に驚いた。
「え…。」
「その同級生、学級委員で物凄く責任感が強くて、クラスの仕事もきちんとする子で。だから、頼んだんですって。でも、名字が違うから、別人かも…って半信半疑なんですけど。どうなんでしょう?」
そんな風に思ってくれていたんだ。
何か、凄く、嬉しくなった。
「母が、再婚したんで名字が変わったんです。瀬野君覚えてくれたんだ。」
そう言うと、やっぱり、と葉山様は微笑んだ。
凄く、綺麗。
「後で、将に真相を話して上げてくれませんか?」
「わかりました。」
あと、30分で式がはじまる。
私は、一礼をすると、部屋を出た。
なんとなく、心が軽い。
瀬野将の奥さんになる人は、やっぱり素敵な人だったな。
「あ、忘れた。」
ライスシャワーの段取りを伝えないと。
今、部屋を出たばかりなのでノックもせず。
「すみません、ライスシャワーの・・・!?」
驚いた。
素敵な人と思った葉山様は、嬉しそうにシケモクをくわえ、火をつけるところだった。
素敵な人だけど。
私に、その姿を見られ、焦る姿は、すごく可愛かった。
だけど。
シケモクにウエディングドレスって・・・。
はあ。