MOONLIGHT【番外編~ウエディング、新婚旅行!?編】
⑥仕返し(レイサイド)
翌日は朝から大忙しだった。
ベベがわざわざフランスまで来てくれて、夜の授賞式に着るドレスを自ら届けてくれた。
出来立てホヤホヤらしい。
夕真さんも来たいとごねたらしいが、妊娠中で少しお腹のハリが出ていたみたいで、青山さんに反対されたらしい。
でも、なんとなくベベの顔を見たら安心した。
それをそのまま伝えると。
「あら、それはよかったわ。友の役にたてて。」
さらり、とそんな事を言った。
「…!!!…。と、も?友達ってこと?」
私が驚いて、ベベに聞き直すと、べべが反対に驚いた顔をした。
「あら、私じゃ相手に不足ってこと?」
「ま、まさかっ!べべは素晴らしい人よ!…だけど、私友達って…特に女友達ってできたことないしっ。」
そう言うと、真顔で、あら私もよ、と答えた。
驚きすぎて固まっていると。
「あなたには最初から感じるものがあったの。あなたと話をしているとたのしいし。だめ?」
「私も…楽しい。」
じゃ、きまりねー、そう言ってべべが私にだきついてきた。
「でもっ、ベベ。夕真さんは?夕真さんは友達じゃないの?」
ふと、夕真さんとベベのやり取りを思い出し、聞いてみた。
すると、べべはため息をついた。
「ああ。ユマは友達じゃない。言うなれば、私の娘…もう、可愛くって…ほおっておけなくて、心配で。誇らしくて…とってもユマのことで冷静なんかになれないの。いつも自分の事と同じくらい大切な、私の娘よ。」
べべが、夕真さんを思い出したのだろう、ゆっくりとかみしめるように、そう言った。
「何か…わかるかも。」
「でしょ?私の気持ちわかってくれた?」
そう言いながら、私の反応を楽しんでいる、べべ。
2人で、クスクス思い出し笑いをしてしまった。
そんな時、突然インターホンがなった。