SHINE
貴月。キヅキ。貴月。


手が届かないなんてわかってる。
届けようとなんてしてはいけないことだってわかってる。


それ以前に、

私なんて、貴月の目には"可哀想な子"としか映ってない。


1人でヘラヘラ笑って歩いてる、"可哀想な子"としか。



…ならいっそ、

貴月の前では、とことん可哀想な子になってやろうじゃないの。


もう一度

可哀想だ、って


言わせてやろうじゃないの。
< 8 / 9 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop