大切なもの
「なぁ。」



「何?」



「久しぶりだな。」



「そ~だね。」



そっか、一緒に帰るのって久しぶりかぁ。



「お前。おんぶしたの。」



「えっ?そーだっけ?」



やばい。思い出せない。



「覚えてないのかよ・・。」




「ごめん。」




バカ、なんで思い出せないんだよ。




「着いたよ。朱音の家。」



「あ、ありがとう。」



「俺に、何でも言えよ。力になっから。」



「うん。じゃぁ。」




私は手を振った。大きく、大きく。
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