プロミス〔疑惑のグロス・番外短編〕
「ゆた、今日は私もお願い聞いてあげる。
何がいい?」
上から目線な言い方は、身体にしみついているのか、今思えばかわいくない台詞だ。
でも当時のゆたは、これ以上ないほど目が垂れ下がり、とてつもなく嬉しそうな顔をしてみせた。
「じゃあね、しょのみちゃんと結婚したい。
そしたらいつでもアイツの退治ができるでしょう?」
幼い二人に結婚の意味など分かるわけがない。
私は二つ返事で答えた。
「うん。結婚してあげる。」