プロミス〔疑惑のグロス・番外短編〕
いつも何かにつけて意地悪を言ってたけど、私はゆたがいれば楽しかった。
というか、ゆたがいなければ楽しくなかったんだ。
だから、どこへ行くにも一緒で、何をするのも一緒だったのだ。
いつもお姉さん面で偉そうにしていた私だったけど、唯一ゆたに頼らなければダメだったものがあった。
「……ねえ、ゆたー……早くう……!」
「ちょっと待って、すぐ行くから!」
普段こき使われる私に、頼りにされることがよっぽど優越感なのか、はたまた正義感なのか。
弱腰な私の元へ駆けつける時のゆたは、いつもよりも声も張りがあり、たくましかった。