好きって言えたら。
ガチャ、





そんな音と一緒に、入ったのは屋上だった。




「わぁー、初めてきた」





そう言うと、あいつは誇らしげに




「綺麗だろ、」




と言って空に指差した。




時々授業をサボってたのは、ここにいたからなのかな?と、ふいに思った。





「だね。」




私がそう言うと、何も言い返して来ない。



いつもこんな静かな人だったら、いいのにな。




そんなことを呑気に考えていた。




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