空を失った青(青空への手紙~君との約束~の番外編)
興奮
ようやく、マネージャーの仕事も様になってきた6月。
あの、感動の夏の大会までは1か月を切った。
日々の練習が過酷すぎて授業中うとうとしてしまうあたし。
唯一の楽しみが…
「彩ー、弁当食べよう!」
そう、このお弁当タイム!
この瞬間だけはぱっと目がさえる。
あたしはうきうきしながらいつも通り、真帆のところへ行き、近くの机をピタッと合わせる。
真帆の席は窓際のためよく空の様子がうかがえる。
よし、今日も青空。
青空ってことは、相原先輩の調子がいい日だ。
「今日は晴れてよかったね。」
真帆が、弁当の卵焼きを頬張りながら空を見つめる。
「本当に……。昨日雨だったし、相原先輩、一段とぶすっとしてたよね?」
あたしも、ウインナーを口に入れて話し出す。