空を失った青(青空への手紙～君との約束～の番外編)

何でこんなにも、真帆はあたしのことがわかってしまうのだろう。


何でこんなにも、真帆の前では嘘がつけないんだろう。




あたしはぐっと自分の唇をかみしめて、涙をぬぐった。


そして、真帆から体をそっと離して、真帆の顔をじっとみる。




話そう。


ちゃんと話そう。



あたしはそのあと、ゆっくりと川崎さんから聞いた話をし始めた。



すべてを。


空さんのことを。





あたしが話し終えたころには、真帆の頬に涙が一滴光っていた。








「彩……あたし……」



真帆はうつむきながら、涙を流す。



「ごめん」



そういって謝る真帆。


何言ってるの？


悪くないよ。



「何謝ってるのさ……。何……なに真帆まで泣いてるのさっ！」



「だって……だって……」



そういって真帆は俯いたまま。


顔はあげてくれない。