空を失った青(青空への手紙~君との約束~の番外編)
真帆はいつもこう。
そして、いつもまとめてくれるのは……
「明日の練習は、内野の守備と、各自の苦手コースのバッティング練習中心にやればいいんだな」
真帆の隣にいた辻先輩がピシッとまとめてくれる。
いつもは、相原先輩とふざけあっているのに、こういう場になると、皆を引っ張って行ってくれるとても頼もしい先輩。
隣の真帆は安堵の表情だった。
「よし、じゃー、これでミーティング終了だ!何か言いたいことあるやついねぇか?」
そういって、キャプテンはあたりを見渡して、あたしを見て目を止めた。
「おお、彩。片づけありがとな。言いたいこと、こっち来て言え」
そういって、キャプテンはあたしが入れるように少し間を開けてくれる。
あたしは、ゆっくりと、皆の集まっている輪の中に入り、あたしだけが立っていた。
皆の視線があたしに集まる。
もちろん、相原先輩の視線も。
「あの……まず……。すいませんでしたっ!」
そういってあたしは深く頭を下げた。
「お、おい。どうした、彩。お前なんか悪いことしたのかよ」
キャプテンの優しい声が聞こえてくる。
あたしはぐっと唇をかんで、顔をあげた。