空を失った青(青空への手紙~君との約束~の番外編)
「バレました?」
「バレバレ」
「マネの仕事はちゃんとやってるから、安心してください。で、あたし、先輩に言いたいことあるんですよ」
「ん?何?」
さて、言おう。
ちゃんと言おう。
__『…空のかわりになれなんて言わない。今の彩ちゃんのまま青君を支えてあげてほしい。そして、いつか自分の気持ちを伝えてほしい。たぶん、それは空も思っていると思う』
あの夜の美和さんの優しい声がよみがえる。
__『俺からも、頼む、彩。あいつ、野球バカと同じくらい空バカだから、大変だと思うけど…。
お前ならいける気がする』
川崎さんの力強い言葉があたしの背中を押した。
__ねぇ、空さん。
あたしの最後の我儘、見守ってくれますか?
今、あなたの愛しい人に思いを伝えます。